2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

利権と戦い改革を進める中国の李克強首相、その絶妙な手腕と戦略について 〜シャドーバンキング(影の銀行)をめぐる攻防

これまでの輸出主導の経済から内需主導の経済への転換を目指す中国は、いま大きな変化のなかにあるわけですが、目下、中国の新政権が何よりも力を注いで改革を進めているのが、不動産・銀行の分野です。 中国の不動産市場は、2010年頃から俄かに過熱し始…

益々連携を深める中国とアメリカ 〜中国とアメリカの“両家”は婚姻関係にあり、離婚などありえない〜

ワシントンでは、7月10日と11日の2日間に渡り、中国とアメリカによる戦略・経済対話が開かれました。それにしても、3月に中国で新指導部が発足して以降、中米両国は益々急接近し、その連携を深めています。 その経緯を振り返ってみますと、まず3月半…

日銀が行っている金融緩和は、将来において地方銀行の連鎖破綻という危機を招く恐れがある

4月4日、黒田新体制の日銀は、いわゆる「異次元の緩和策」と呼ばれる大規模な金融緩和をスタートさせ、これにより、かつてないほど大量の国債を購入することになりました。これは、本来なら市場に委ねるべき国債の価格について、中央銀行がこれを意図的に…

貿易の面から、日本国内の雇用創出に最も貢献している国は、中国がダントツの1位である

かつて日本にとって最大の貿易相手国はアメリカでしたが、しかしそれもいまは昔の話であり、ここ数年、日本にとって最大の貿易相手国は中国です。 ところが、この問題について、経済学者や金融アナリストなどの紋切型同盟は、まったく事態を正確に把握してい…

朝日新聞の経済に関する記事は、原発の報道以上にひどすぎる 〜日銀短観の記事を例にして〜

昨日7月1日、日銀は恒例の日銀短観を発表しました。これは3ヶ月に1度行われ、実に1万社以上を対象に景況感を調査したもので、そこから出てくるデータは極めて信頼度が高いと世界的にも高く評価されているものです。なお、これは通称DIとも呼ばれてい…